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産総研、非シリコン系太陽電池の省資源化製法を開発

[issued: 2007.04.06]

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ラジカルセレンを用いた多元蒸着法によるCIGS製膜イメージ(左)と太陽電池の構造

 産業技術総合研究所は、シリコンを使わない次世代の高変換効率太陽電池として期待される「CIGS太陽電池」の薄膜製造時に、セレン原料の消費量を従来の10分の1以下に抑える製膜技術を開発した。今後は同技術をベースに、CIGS太陽電池の大面積モジュール量産への応用に取り組む共に、さらなる高効率化、低温製膜技術の研究も進めて行く。

 CIGS太陽電池は、光吸収層にCu(In,Ga)Se2(銅・インジウム・ガリウム・2セレン、CIGS)を用いることで、光電変換層の厚さは数μmと薄く、理論変換効率も単結晶シリコンを上回ることから次世代太陽電池として注目されている。研究成果としても、米国再生可能エネルギー研究所が薄膜太陽電池で最高となる変換効率19.5%を達成するなどしている。しかし高効率CIGS太陽電池の製造法として一般的な多元蒸着法は、銅、インジウム、ガリウムなどの金属原料に比べて数十倍の量になるセレン原料をセレン蒸気として供給する必要があり、大面積モジュールの生産など量産技術には適していなかった。

 産総研の太陽光発電研究センター・化合物薄膜チームは、多元蒸着法でセレン原料の制御性と利用効率を高めるため、放電プラズマで気体分子を分解する「RFプラズマクラッキング」でラジカル化したセレンを用いるCIGS薄膜の製膜技術を開発した。製膜時のセレン供給のON/OFF制御が可能になるだけでなく、ラジカルセレンの高い反応性が利用できるので、蒸気セレンと比べてセレン消費量を10分の1以下に抑えることができた。

 今回の技術による実験結果としては、発電実効面積0.518cm2で、変換効率は17.5%を達成している。詳細は、4月9~13日に米国サンフランシスコで開催される「2007 Materials Research Society Spring Meeting」で発表する予定だ。

 CIGS太陽電池は、国内では本田技研工業の子会社ホンダエンジニアリングや昭和シェルが開発しており、2007年中にも外販を開始する見通し。



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