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産総研、ナノ構造による反射防止機能付レンズの量産技術を開発

[issued: 2007.04.24]

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反射防止ナノ構造付レンズ金型の製造プロセス

 産業技術総合研究所は、伊藤光学グループと協力して、金属ナノ微粒子を利用することでナノ構造を持った金型を作製し、射出成形だけで反射防止機能付レンズを大量生産できる技術を開発した。今回開発した金型を使ったプラスチック成形品については、伊藤光学グループが2007年夏からサンプル出荷を行う予定。また4月25日からパシフィコ横浜で開催される「レンズ設計・製造展2007」で、伊藤光学グループのシム・オプチカルのブースでサンプル品を展示する。

 今回開発したのは、真空プロセスのみで形成できる金属ナノ微粒子をエッチング用マスク材料として利用することにより、ナノ構造を持った金型を作製する技術。複雑な形状を持った金型表面に反射防止機能を持たせられるだけでなく、射出成形の金型材料であるステンレス基板にも利用できることから、高性能レンズを安価に大量生産することが可能になる。金属ナノ微粒子の組成や詳細な形成プロセスについては明らかにしていないが、その大きさは平均 50nm程度で、ナノ構造の規模は数百nmレベルという。次世代高密度光ディスクに関する研究開発成果の他分野展開として、産総研の近接場光応用工学研究センター・スーパーレンズテクノロジー研究チームが、伊藤光学グループの伊藤光学工業と東海精密工業の持つ金型製造技術・成形技術を応用することで実現した。

 光の反射防止構造は、反射率を低減することにより、太陽電池の高効率化、ディスプレイの高輝度化、光学レンズの高性能化などへの応用が期待されている。従来の多層膜コート技術は、高コストで応用範囲が狭いことから、光の波長以下の周期を持つナノメートル単位の微細構造のを表面に作製する方法が提案されている。しかし多品種・小ロットの光学レンズ産業にとって、一般的な微細構造形成である光リソグラフィーや電子線リソグラフィーは高コストであり、金型を使う射出成形やキャスト成形による生産技術開発が求められていた。


平面金型による射出成形品。左の反射防止ナノ構造付は、 光の反射が抑えられて下地の文字が見易くなっている。



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