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物材機構、シリコン上で最高効率の非線形光学デバイスを実現
[issued: 2007.08.21]
シリコン上非線形光学デバイス。
黒いシリコン基板上の白い強誘電体
導波路が波長変換機能を実現している
垂直に切り立ったリッジ導波路
電子デバイスや電子回路の処理能力は、集積回路の情報処理能力だけでなく、情報のやり取りを行うデータ転送速度も大きな要素となる。シリコン半導体のデータ転送速度が1GHz程度なのに対して、光通信は40GHz以上、さらに波長多重化で1THzを超える大容量転送を可能なことから、シリコン上に光通信技術を導入する「シリコンフォトニクス」の研究が進んでいる。シリコンフォトニクスには、レーザー光源、光スイッチ、検出器など個別の要素技術が必要となる。非線形光学デバイスは、レーザー光の波長変換や光スイッチの機能を持つキーデバイスだが、対称な構造を持つシリコンでは原理的に非線形光学効果をため実現は困難とされてきた。
今回両者が開発したのは、強誘電体結晶であるマグネシウム添加ニオブ酸リチウム(Mg:LiNbO3)とシリコン単結晶を用い、シリコンフォトニクスや光通信にも利用されている1.5μm帯の光の波長変換を行う非線形光学デバイス。Mg:LiNbO3とシリコン単結晶を接着後研磨して平面導波路を作り、波長変換効率を向上させるための周期的な分極反転構造を作製し、その後コアを残してドライエッチングして光閉じ込めの強い「接着リッジ導波路(ARW)」に加工した。デバイス長は12mmで、導波路全体に16.6~17.0μmの分極反転周期を持つ。波長1.5815μmの波長可変半導体レーザから波長0.79075μmの第二高調波を発生させる場合の変換効率を測定した結果、絶対変換効率は1%を超えた。これは、シリコン内の格子振動や分子振動を利用する「ラマン効果」を応用したデバイスの約1,000倍高い効率となっている。
この研究は情報通信研究機構の委託研究「量子制御光変換復調技術」の成果であり、8月末開催の「レーザー・電気光学国際会議」、9月開催の「応用物理学会」、10月開催の「マイクロオプティス国際会議」で発表される。
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