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富士通研と富士通、はんだめっき中のPb分析手法を開発
[issued: 2007.09.18]
図1 チップ抵抗電極部断面の例
図2 フィルム上のはんだめっき
欧州では2006年7月からRoHS指令が発効され、世界各国で同様の規制が発効または検討されている。RoHS指令では、電気・電子機器に一定以上の濃度の有害6物質の使用を禁止しているが、技術的に他の物質への代替などが困難な用途については使用禁止の対象から外されている。ただ、図1のようなチップ部品においては、保護膜や抵抗体で使用されるPbガラスが除外用途であったとしても、隣接する電極のはんだめっき中のPbが規制対象になる場合があり、こうした部品のPb分析を効率よく行う必要がある。
RoHS指令への適合の検証には、XRFによるスクリーニング分析が広く実施されているが、XRFは均質な材料を試料とする分析方法のため、チップ部品や電極部分のはんだめっきを高精度で効率的に分析することが困難であった。また、ICP-AES(Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometer:誘電結合プラズマ発光分光分析装置)などの化学分析法では、試料の前処理ではんだめっきを溶解する際、Pbガラス中のPbを溶出する可能性があり、はんだめっきのみに含まれるPb濃度を高精度で測定することが困難であった。
今回富士通らが開発した手法は、現在広く使用されているXRFを用いてはんだめっき中のPbを効率的に分析することを可能にした。部品のはんだめっき部分を、ラッピングフィルムで研磨し、フィルム上に移った粉末状のはんだめっき(図2)をフィルムごと測定試料とすることで、除外用途以外のPb分析を可能にした。C、O2、H2、Alなどの軽元素からなるプラスチック製のラッピングフィルムを使用することで、はんだめっき以外の物質の影響をできるだけ排除した高感度な分析を実現。さらに、はんだめっきの主成分であるSnの強度によりPbの強度を補正することで、フィルムに移したはんだめっき量の多少によるPb定量値のばらつきを低減させた。分析時間は汎用的な化学分析の1/10となる30分以下を実現、分析精度は検出下限が約700ppm、定量精度±30%以内を達成しているという。
同手法をチップ部品の受入検査などに適用することで、RoHS指令に対する検証を効率的に行うことが可能となり、規制への対応を強化することができるとしている。今後は、富士通グループの製造拠点への展開を図るとともに、めっきを含む各種部品への適用を検討するとしている。なお、本手法の詳細は、9月17日から京都大学で開催される「第43回X線分析討論会」にて発表する予定。
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