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IR社がオーディオ用D級アンプのチップセットを発表、実装面積削減でAB級アンプからの置き換えを狙う

[issued: 2007.10.03]

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 米International Rectifier(以下、IR)社は2007年10月、オーディオ向けD級アンプ用の駆動IC「IRS2092」のサンプル出荷を開始した。同社従来品に対し、PWM(パルス幅変調)機能を内蔵して1チップ化したことを特徴とする。同時に発表された「IRF6775M」や「IRF6785M」などのデジタルオーディオ向けパワーMOS FETと組み合わせることで、D級アンプを構成できる。出力が50W~500Wのホームシアターシステムや、カーオーディオ、電子楽器などの用途に向ける。IRS2092のパッケージは16端子のSOPで、1万個購入時の単価は2.7米ドル。パワーMOS FETの単価は1万個購入時で0.65米ドル~1.25米ドルの予定である。

 IRS2092は、D級アンプに必要な基本的な機能として、誤差アンプや比較器などから構成されるPWM変調機能、レベルシフト機能、MOS FETのゲート駆動機能、過負荷に対する保護機能を内蔵している。チップ内部のアイソレーションを確保したり、起動時/停止時に発生するクリック雑音防止回路を内蔵したりすることで、雑音耐性を高めた。また、双方向の過電流負荷検出回路や、ハイサイド/ローサイドMOS FETの同時オンを防ぐためのデッドタイムの設定機能を内蔵している。これにより、複雑な保護回路を設計することなく、パワーMOS FETの故障を容易に防ぐことができる。

 IR社は顧客とのやりとりを通じ、「オーディオ機器でD級アンプを採用することの最大のメリットは実装面積を削減できること」だと認識しており、AB級アンプからの置き換えを狙う。パワーシンクも不要であるため、例えば出力が100Wの用途でIRS2092とパワーMOS FET「IRF6645」を組み合わせた場合、AB級アンプを用いる場合と比べて、実装面積を60%、部品点数を20%削減できるという。

 IR社は、IRS2092とIRF6645を搭載した評価ボード「IRAUDAMP5」も用意している。120W出力のハーフブリッジ回路を2 チャンネル備えたもので、120W出力のときのMOS FET段の効率は96%。負荷抵抗4Ω、出力60W、オーディオ信号周波数1kHzという条件では、0.005%のTHD+N(全高調波歪率+雑音)を実現しているという。

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