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ミツミ電機、カーボンナノチューブを利用した高感度バイオセンサーを開発

[issued: 2008.02.29]

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中央のチップがミツミ電機が試作した高感度バイオセンサー。抗体を塗布したゲート部を表面にして実装している
中央のチップがミツミ電機が試作した高感度バイオセンサー。抗体を塗布したゲート部を表面にして実装している
センサーキットのシステム例
センサーキットのシステム例

 ミツミ電機は、2月に開催したプライベートショー「MITSUMI SHOW 2008」で、カーボンナノチューブを利用した電界効果トランジスタ(FET)構造により、感染症の原因となるウイルスを従来比で数千~数万倍の感度で検知できるバイオセンサーを参考出展した。北海道大学人獣感染症センターとの共同開発案件で、2006年10月に設立した有限責任事業組合「感染症診断キットLLP」をベースに09年以降での事業化を目指している。

 カーボンナノチューブFETは、表面を酸化させたシリコンウェーハ上に触媒を使ってカーボンナノチューブを成長させ、その上にソースとドレインとなる電極パターンを形成することで製造できる。電極間の距離は約6μmで、1~3本の半導体特性を持つカーボンナノチューブで電極を接続している。

 裏側のゲート部には抗体を塗布してあり、ウイルスなど感染症の元となる抗原が周辺環境に存在した場合には、抗体と抗原との間で起こる「抗原抗体反応」によりFETの電圧電流特性が変化する。抗原抗体反応が起こる前の電圧電流特性を参照して、その差分から抗原の有無、濃度などを検知できる。「従来の製品に比べて感度は数千~数万倍になる」(ミツミ電機)という。

 今後は、感染症診断キットLLPへの医療機器メーカーの参加を募り、検査機器としての実用開発も進める。将来的には、小型、軽量、安価なウイルス検出キットとして展開し、新型インフルエンザウイルス発生の防止などにも役立てていく方針だ。

 製造面での課題は、半導体特性を持つカーボンナノチューブを選択的に成長させる反応条件になる。「金属特性を持つカーボンナノチューブがあるとFETにならない。電圧をかけることで金属特性を持つ方だけ焼き切るという方法もあるが、それでは製造に手間がかかる」(ミツミ電機)という。
(朴尚洙)

バイオセンサーに用いるカーボンナノチューブFETの構造。左側のソース電極と右側のドレイン電極を、1~3本の半導体特性を持つカーボンナノチューブで接続している。裏側のゲート部に抗体を塗布しており、抗原抗体反応により起こる電圧電流特性の変化からウイルス(抗原)を検知する
バイオセンサーに用いるカーボンナノチューブFETの構造。左側のソース電極と右側のドレイン電極を、1~3本の半導体特性を持つカーボンナノチューブで接続している。裏側のゲート部に抗体を塗布しており、抗原抗体反応により起こる電圧電流特性の変化からウイルス(抗原)を検知する


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