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理研、単色性に優れる短波長自由電子レーザー光の発生に成功

[issued: 2008.03.14]

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 理化学研究所は、単色性に優れるシングルパス自由電子レーザー(Free Electron Laser:FEL)の発振に世界で初めて成功した。シングルパスFELは1990年代に原理が提唱され、N極とS極の磁石を交互に配置したアンジュレータ内を通過する電子ビームの自発放射光を増幅して短波長レーザー光の発振を目指していた。しかし、従来の方法では得られるレーザー光の時間分布やスペクトルが、パルス毎に複数のスパイク状波形に分かれてしまうという課題を抱えていた。

 同研究所放射光科学総合研究センターの原徹専任研究員のグループは、フランス原子力庁シンクロトロンSOLEILグループと共同で、波長800nmのチタンサファイアレーザー光を波長160nmの高次高調波(整数分の1の波長)に変換することに成功し、この光をシード光として利用する方法に取り組んだ。シード光はキセノンガスを満たしたガスチャンバーにより発生させることができ、電子ビームとともにアンジュレータに入射すると、蛇行する電子ビームとシード光の位相が同調する。そして、電子ビームのエネルギーがシード光に移ることによりシード光が増幅し、真空紫外域で高い精度の波長をもつFEL発振に成功した。

 利用したガス高次高調波は10nm付近まで短波長レーザー光を発生でき、FELの波長を今回の軟X線領域から波長がさらに短くエネルギーが高いX線領域にすることが可能になる。また、シード光を用いるとアンジュレータの長さを短くでき、FEL施設の小型化にもつながる。理研と高輝度光科学研究センターは、兵庫県佐用町の大型放射光施設Spring-8に隣接した場所で、2010年の完成を目指しているX線領域のFEL施設(XFEL)で今回の成果が活かされれば、膜タンパク質の構造解析やナノテクノロジーの材料開発などの研究に寄与することが期待される。

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