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SABICイノベーティブプラスチックス、エレクトロニクスと自動車分野で国内展開を拡大

[issued: 2008.07.03]

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写真1 SABICイノベーティブプラスチックスジャパン社長の秦氏
写真1 SABICイノベーティブプラスチックスジャパン社長の秦氏

 米SABIC Inovative Plastics社の日本法人・SABICイノベーティブプラスチックスジャパンは2008年6月、2008年の売上高目標を前年比10%増の300億円とし、2010年まで収益を年率10%伸ばす事業方針を発表した。エレクトロニクスと自動車分野を中心に事業展開を拡大するとともに、真岡事業所(栃木県真岡市)に小口受注案件向けの調色サービス対応製造ラインを増設するため約3億円を投資する。この小口対応ラインでは、小口案件の受注から出荷までのリードタイムを従来の2週間から1週間に短縮することを目的にしており、2008年末から2009年6月までに順次立ち上げる。

 同社は、2007年9月のサウジアラビア基礎産業公社(SABIC社)による米GE Plastics社(現SABIC Inovative Plastics社)の買収完了に合わせて、米General Electric社、三井化学、長瀬産業の3社出資の日本GEプラスチックスから、SABIC社傘下の合同会社として新体制を発足させた。SABICイノベーティブプラスチックスジャパン社長の秦孝之氏(写真1)は「新会社になっても、引き続きエレクトロニクスと自動車分野を中心に付加価値の高いエンジニアリングプラスチック製品を提案していく。2006年11月に開設した真岡事業所に隣接する総合技術研究所には、すでに2000人以上の顧客が訪問しており、顧客の要求に即したアプリケーション開発を加速している」と語る。

 エレクトロニクス向けでは、薄型テレビのハウジング向けに、高い光沢と硬度を持つポリカーボネート(PC)樹脂「Lexan DMX」を展開する。通常のPC樹脂は、鉛筆硬度で2B程度と耐傷付き性能は低いため表面を塗装する必要がある。しかし、DMXは樹脂単体でH、ハードコート処理を施した場合3Hと硬く、2色成形で色やデザイン性も確保できることから、無塗装化して環境対応やコスト低減を実現できる。自動車向けでは、ABS樹脂ベースで無塗装で外装部品に使用できる「Geloy」、樹脂表面に光沢を与えるPC樹脂ベースの型内加飾フィルム「Lexan SLX」、サンルーフやバックドアの軽量化やデザイン性を高めるのに有用な樹脂ガラス「Lexan GLX」、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)/ポリアミド(PA)樹脂ベースでフェンダーなどのボディパネルに用いる「Noryl GTX」など、欧州市場で採用実績のある製品を国内で積極的に展開して行く。

 また、環境負荷低減に貢献できる材料として、使用済みPETボトルをモノマーのテレフタル酸にまで戻してから再重合して製造する“アップサイクル”のポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂「Valox/Xenoy iQ」の提案を強化する。「一般的なPBT樹脂と比べて、1トン製造時に二酸化炭素を1.7トン、原油使用量を8.5バレル削減できる。さらに、環境に優しいとされるポリ乳酸などの植物由来樹脂よりも、製造時の二酸化炭素排出、エネルギー消費削減性能に優れている」(秦氏)という。

(朴 尚洙)

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