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MOTION CONTROL
Stratasys社、位置決めの高精度化により実部品製造性能を向上
[2008年04月号]
ストラタシスの新鋭 FDMシステム900 mcは、実部品の生産に適した大きな造形エリアを持つ
この装置は実部品製造(DDM:directdigital manufacturing)を念頭に置いて設計され、同社製品として最高の速度と精度と繰り返し再現性を実現している。FDM装置のプロダクトマネジャーの Fred Fischer氏は、「製造現場で当社の装置が利用されるようになり、製造エンジニアが馴染んできた CNC装置のような操作性への要望が強まっている」と語る。
900mcは幅 914×奥行き 609×高さ 914mm(3×2 ×3フィート)の造形サイズに対応し、製造現場に馴染む大きさに設計されている。
CNC装置に似た操作性を実現するために、900mcはモーション・コントロール・システムを大幅に変更した。機械設計の観点では、ストラタシスは樹脂押し出しヘッドの位置決めを行うガントリの 3軸制御にボールねじを採用した。これまでの FDM装置は X軸と Y軸の制御にベルトと滑車を使用していた。900mcの設計に加わったエンジニアの Jim Comb氏は、「大きな装置を設計することになり、ベルトと滑車では要件を満たす精度を実現できないことが分かった」と語る。同氏は900mcの大きな稼働環境では、ボールねじを採用することにより、0.05mm(0.002インチ)の位置決め精度を持つように改
良できると見積もった。
ストラタシスはまた、ガントリと押し出しポンプが並列稼働できるようにモーション・コントロール・システムを変更した。過去のプロトタイプ向けFDM装置は、個々の部品を順番に製造していた。900mcの場合は Z軸がX-Y軸の動きと分離されポンプの動きと並行して稼働できるようになった。ストラタシスは 900mcに新しくカスタムモーション・カードを導入し、ソフトウエアを変更することにより、ポンプと 3軸移動を協調動作できるようにした。同氏の説明では、新しいモーション・コントロール・システムにより、ストラタシスはガントリの軌跡を滑らかにし、ガントリの方向変更時に発生するブレによる精度低下を抑制する独自の方法を実装できたという。
スループットに関しては、新しいモーション・コントロール・システムにより積層以外の工程で、とりわけ装置の動作速度が向上した。 Comb氏は、“グルーレス(切れ目のない)”な動きにより同社従来機の 1.5倍に高速化したため、スループット向上に大きく寄与したと語る。
900mcは出荷されたばかりで、モーション・コントロール・システムの刷新による経済効果が厳密に評価されたわけではない。ストラタシスによる装置の能力テストは、複数の機械を使って数百の部品を製造して行うので、測定結果の評価を完了するには数ヵ月かかる。
Fischer氏によると、900mcはこれまでのテスト結果だけを見ても、従来の実部品製造装置 400mcと比べて、25.4mm(1インチ)あたりの精度が± 0.13mm(0.005インチ)から±0.04mm(0.0015インチ)と大幅に向上している。ストラタシスは、製造現場で装置を稼働させるにあたり、統計的に十分自信が持てる繰り返し再現性を実現したという。400mcの稼働テスト評価では、製造時間の 95%強の範囲で精度を維持していた。
Fischer氏は、「900mcは初期段階のテストで精度と繰り返し再現性において、400mcより格段に高い性能を示している」と語る。
(Joseph Ogando)
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