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3Dの生産力
[2008年05月号]制御系エンジニアが生産ラインの能力を短時間で変えるには、どうすればいいのだろう?
PLM ソフトウエアを早くから導入してきた技術者は、3D モデリングと工程シミュレーション、バーチャル・コミッショニング(virtual commissioning:仮想試運転)による技術革新が鍵を握ると言う
3D 情報は、製造工程の理解、変更、検証に大きな効果を発揮する
提供: Siemens PLM Software 社
3 次元モデリングとワークセルシミュレーションは、現在すでに具体的なメリットを提供している。自動車や航空機のメーカーは、これらのさらなる機能向上を求めるとともに、サプライヤ企業に対しても、こうした動きに参加することを要求している。機械メーカーやシステムインテグレータは、3D 生産ラインシミュレーションを利用することが、次の仕事の獲得と、納品までのリードタイムの短縮に役立つことを身をもって体験し始めている。
しかし、早くからこうした取り組みを行ってきた企業は、それだけでは物足りないと感じ、また、より小規模な企業は、みずからもこうした技術の恩恵に預かりたいと感じている。あらゆる企業がこれまで以上に柔軟性と効率を求められている中で、その切り札として注目を集めているのが、統合型ソフトウエアだ。PLM ソフトウエアのベンダー各社は、こうしたニーズに対応する動きを見せている。
民間旅客機や高級プライベート機、軍用機などの航空機を製造するEmbraer 社(ブラジル、サンパウロ)の製品開発エンジニア、GiulianoMendonca 氏は、「PLM 環境が目指すゴールは、これまでモデリングとシミュレーションを使っていなかった多くの業務分野の担当者に対して、これらの技術を利用できる環境を提供し、3D情報を効果的なコミュニケーションの媒体にすることだ」と言う。
従業員数2,400 名で、ブラジル国内最大の技術者チームを擁するという同社では、3D の製品開発用ソフトウエアとして仏Dassault Systemes 社(ダッソー・システムズ、以下ダッソー)のCATIA V5 を利用するとともに、設計と組み立てを関連づけたシミュレーションによって設計変更に柔軟に対応できるモデリングアプローチを採用している。Mendonca 氏は、Embraer 社にとって初の軽量ジェット機と超軽量プライベートジェット機の開発プロジェクトでエンジニアリングツール担当チームのリーダーを務めている。同社が製品開発プロジェクトの早期段階から製造シミュレーションと3D ベースの工程計画を積極的に実施するようになったのは、同氏の功績によるところが大きい。「設計の初期段階から製造シミュレーションを取り入れることにより、組み立て時の問題や高くつく手戻り加工の発生件数が大幅に減少した」と同氏は言う。
PLM は、複数のソフトウエアアプリケーションによってサポートされる戦略的な業務アプローチで、その目的は、CAD/CAE データと製造現場のデータの両方を含む製品データを共同作業によって作成して、管理し、配布し、利用を進めることにある。
PLM ソリューションを専門とするコンサルティング会社の米CIMdata 社で研究部門ディレクターを務めるKenAmann 氏は言う。「ソフトウエアの観点から見ると、CAD/CAE ツールは、“何を作るのか”を定義する際に役に立つ。その情報は、次に自動的に生産実行システム(MES)に送られ、実際の生産管理が行われる。PLM のバックボーンは、これらのツールとプロセスの統合化と管理を可能にする」
PLM は、設計部門を対象として1980 年代に開発されたPDM(Product Data Management)アプリケーションを源流としているが、製品設計から製造、メンテナンス、設計修正までのワークフローおよびプロセスを取り扱うことができる。工程モデリングと製造シミュレーションを主要なコンポーネントとすることから、“デジタルエンジニアリング”と呼ばれる場合もある。
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